Odds Park 競馬

　初日のメインはＡ６組で行われる薄暑特別。前半戦のＣ級や３歳が軒並みフルゲート12頭で行われているのを考えると、メインが９頭立てとはやや寂しい感じもするが、手に負えないくらいの高配当が連発することもある名古屋競馬にあって、ある程度当てやすい、お手頃な配当のレースも長く続けるには必要と前向きに捉えたい。９頭立てながら馬券圏内までは難しいと思われる馬が何頭かいて、比較的買いやすいレースと言えそうだ。端的に言うと、１着候補が内からアンジュール、テイエムオードリー、アルティメットサガの３頭で、２着候補としてマスクトライを加えたい。３強プラス１で概ね３連単はこれらの馬たちで決まりだろう。本命視したのはアルティメットサガ。当地で掲示板を外したのはＣ１特別を勝ったばかりで無謀とも思える重賞挑戦を敢行した梅見月杯の９着だけ。同馬としては前走の５着も崩れたと感じるほどの堅実派だ。前走に関しては1700ｍのスローで道中リズムを崩したのが敗因。1500ｍで道中ためを利かせれば直線で弾けてくれるとみる。ただし、単純な能力比較で元中央１勝馬のアンジュールやテイエムオードリーの方が上という可能性は否定できない。既に当地で２戦を消化したテイエムオードリーの方が計算できるので上に取ったが、戦績的にはアンジュールもほぼ互角だけに、馬場適性如何で逆転は十分。逃げ有利の馬場傾向となった前開催と同様ならば好枠を利して押し切る場面が描けそうだ。主力３頭を追うのはマスクトライ。昨夏にＡ３組勝ち、オープンで２着もある実力馬だが、転入後５戦目で当地初勝利を挙げたように、叩き良化タイプの趣はある。再三併せ馬で追われて仕上がり自体は悪くなさそうに映るが、いきなり動けるかどうかはやはりやってみないと分からないというのが本音だ。印を入れたもう１頭のピボットはあくまで展開待ち。徹底した末脚勝負で台頭してきた馬だけに、上位陣の争いがモツれないことには出番はないかも。人気にはならないだろうからあわよくばの３着要員というのが妥当な線だろう。

◎(６)アルティメットサガ…前走は格上げ戦というより1700ｍで前後半が52秒４－51秒９の上がりの方が速い流れに泣いた印象。テンに折り合いを欠いたぶん勝負所で反応できなかったのが敗因だろう。クラス２走目、1500ｍに短縮して適度に流れれば折り合いもつくし、末脚の伸びも違ってくること請け合いだ。陣営によると状態面は前回の方が良かったようだが、まだ極端な出来落ちはないはず。主役を担えると判断。

○(３)テイエムオードリー…中央１勝はダート1600ｍ、１勝クラスで２着は芝2000ｍでのもの。随所に先行力を示しており小回り馬場でもやれる下地は十分にある。初戦は勝ち馬の巧妙なペースにハマり、前走は920ｍが忙しかったぶん善戦止まり。当地の１勝クラスとの交流戦はＡ３組が対峙することを考えると、格上げ戦とはいえＡ６組なら互角以上にやれそうだ。この中間もバリバリ乗り込まれて好調を維持している。

▲(１)アンジュール…中央デビューで７戦目での勝ち上がり。ダート1400ｍで（１０１２）と好相性なので1500ｍはぴったりか。中央最終戦が４月21日とあって、転厩を挟んで中23日という日程だけに追い切りは感触を確かめる程度だったが、それでも直線の伸びは相応のもの。陣営としては前開催にひと足先に当地デビューを果たしたエターナルプライド（元中央１勝馬）と同様に期待を寄せている馬。無様はあるまい。

△(８)マスクトライ…昨春４月に当地初勝利を飾ると、３カ月余りでオープンで２着するまでに急成長を遂げた。その後の２走は連戦の疲れもあってか振るわなかったが立ち直りさえすれば６歳という年齢を考えてもまだまだ活躍の機会は十分にあるはずだ。今津博之厩舎とあって再三併せ馬を消化して息の持つ仕上がり。休養前に戦ってきた相手からすると、ここは随分くみしやすいように見える。大駆けの魅力は十分だ。

×(５)ピボット…３歳１月に南関東から転じたが、３歳２、３組では勝ち星を挙げられず、Ｃ級に編入して待望の初勝利。Ｂ級でも当初は機動力のある競馬ができていたが、クラスが上がるにつれて徹底した末脚勝負に活路を見いだす個性派に成長。直線一気の伸びで時折り穴をあけてみせた。休養前の成績からＡ級の1500ｍは若干忙しいが、好不調のはっきりした構成で捌きやすい頭数。展開がハマる可能性はあるかも。