Odds Park 競馬

　３日目のメインはＡ２組ｂで行われる和金特別。新年度よりＡ級については距離選択制を採用していることもあり、920ｍが得意な面々が集まって楽しみな一戦となった。人気の中心はフォルツァエフだろう。同舞台で３戦３勝の成績も然ることながら、近い将来リーディングへ到達しそうな塚本征吾騎手を配してきたのは強調できる材料だ。名古屋のみならず笠松でも豪腕を発揮している若武者で、バテそうになった馬もバテさせずに持ってくる力強い追いっぷりはこの距離だけに頼りになる。スピード偏重の単なる行ったきりの脚質でないのもコンビ相性の良さに繋がりそうだ。とはいえ、ここ２走は好敵手のロイヤルパールスやノラとタイム差なしの大接戦。僅かなスキで逆転の場面は考慮する必要がある。これらは真ん中で隣り合わせの枠順だけに互いに意識しながらレースを運ぶことになる。そういう観点からすれば、外を伸び伸び走れそうなヒロシゲウェーブの一発に懸ける手はあるだろう。同舞台では（００４１）と一見すると見劣る成績だが、いずれもオープンでのものと中身は濃い。高知・黒船賞へ遠征した後だが十分に間隔を取って仕上がりは良好だ。４走前から速さ負けの心配はないし、仕掛けのタイミングが合えば一網打尽にしていい。他ではテンの速さでは現役随一のトーホウジェンマ、今期好調で無欲のひと差しが期待できるゴールドスノーあたり。前者は宮下瞳騎手起用も手伝って51キロの斤量は魅力で、後者は有力処を前に見る形で最後に脚を繰り出すぶん食い込む余地がありそう。一歩間違えば好配当の目は十分だろう。

◎(10)ヒロシゲウェーブ…同舞台で（００４１）と一見すると目立つ戦績ではないが重賞・ベイスプリント３着（２回）を含めて全てオープンでのもの。その気ならこの距離でも前に行けることは４走前に証明済み。この時は初騎乗の大畑慧悟騎手が早く仕掛け過ぎたぶん４角手前で先頭を奪う形になり、後続の格好の目標になったぶんの負け。２着のロイヤルパールスとは２馬身差だし、乗り慣れた加藤聡一騎手ならタイミング良く抜け出してくれそう。追い切りの動きから遠征疲れもなく好仕上がり。

○(６)フォルツァエフ…同舞台で（３０００）はやはり特筆すべきもの。中央３勝馬で地力は確かだが、単なるスピード型ではなく、いずれも差す形で勝利をモノのしているのは強調できるものだ。３カ月半ぶりで転厩初戦の前走を叩いて体調面の上積みが見込めるし、鞍上には豪腕・塚本征吾騎手というのも頼りになる。真ん中より外めの枠を引けたので内に押し込まれて脚を余す恐れはなくなったとみていい。勝ち負けの期待は当然で、馬券の圏外に去る可能性は少なく、軸としてはこちらがいいかも。

▲(７)ロイヤルパールス…元中央オープン馬で、中山1200ｍのオープン・ながつきステークスを勝っている実力派。当地に転入後は２戦目以降は920ｍ戦に専念する形で２、１、２着の成績。前２走は１番枠のぶん若干窮屈な場面もあったが、それでも大崩れしなかったのは地力の成せる業だろう。蹄に不安を抱えつつでも現状でできる限りの調整は施されたし、絶好調とはいかなくとも能力発揮に支障はなさそう。内枠から解放されたぶん伸び伸び走れそうで、手替わりも今井貴大騎手なら心強い限りだ。

△(５)ノラ…南関東デビューで勝ち鞍はＢ３までだがＢ１でも好走歴はあった。道営ではＡ１で掲示板止まり、岩手ではＣ級スタートと恵まれたぶん４勝を上乗せしたが勝ち鞍はＢ２まで。当初は半信半疑な面もあったが、スピードには見るべきものがあり、昨秋にＡ２勝ち。復帰初戦の同舞台でフォルツァエフとタイム差なしと存在感を示した。前走は僚馬との兼ね合いもあって中途半端なレースで度外視。反撃は必至。

×(３)トーホウジェンマ…テンの速さは現役でも随一の存在。920ｍは遠慮なく飛ばせるぶんいいが、スピードだけで押し切れないのが旧コースの800ｍと違うところ。Ｂ１特別は押し切れても、Ａ級では捕まってしまう。ただ、今回は宮下瞳騎手の２キロ減もあって51キロの斤量で出られる。加えて言えば、同騎手のスタートセンスも加味すればいつも以上に前半で貯金を作れる可能性がありそうだ。２着の残り目は十分か。

×(８)ゴールドスノー…正月戦こそ競走除外となったが、その後は（２００２）と高水準。組み合わせの妙で展開に恵まれた部分はあったにせよ好勝負を連発している。同舞台は（０１０２）ながら２着はＡ３組のもので、折り合いに気遣わなくていいぶん相性は悪くない。この枠ならゴチャついて気分を損ねる心配は薄れ、勝ち気に逸らずマイペースに徹すれば直線できっちり脚を伸ばしてくるはず。３着の穴目に用意。