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【中央所属馬の評価】

　ドライスタウトは21年の全日本２歳優駿勝ちを筆頭に、ハイペースを先行して４着に粘ったフェブラリーＳなど、きわめてハイレベルの相手に【4-2-0-2】。短距離～マイル路線で頂点を目指す資質がある。左回り【4-1-0-1】、1400ｍ【2-1-0-0】とここはベストの条件。小回りコースも名古屋競馬場のかきつばた記念２着で経験済み。何より54キロは恵まれた。

　オーロラテソーロはクラスターＣ１、４着、東京盃、東京スプリント３、３着のスピード馬。順調なステップも他馬との比較で強調できる。小回り1400ｍ克服がテーマも、未勝利、１勝クラス、２勝クラスは1400ｍで勝ち上がっている。今回外枠は好材料だし、鞍上川田騎手は心強い。

　ラプタスは1400ｍのダートグレード競走で５勝と、この路線での実績は最上位と言っていいだろう。昨年10着大敗はスタートでの不利が響いたもの。20～21年の勢いはないが、昨年暮れも兵庫ゴールドトロフィーを制しているように衰えは感じられない。ただし57キロは他馬との比較で不利だし、左回りも割引が必要だ。

　テイエムサウスダンは一昨年の勝ち馬。逃げるアランバローズを３コーナーで交わして先頭に立ち、１分24秒６の快時計で勝利。近走低調だが条件ベストは間違いない。軽い馬場に適性あり、前開催ぐらいの馬場なら軽視できない。初騎乗の鞍上内田博幸騎手にも期待感。

【地方所属馬の評価】

　地方勢の中心はスマイルウィ。前走は調整で久々のレースだったが、３番手から抜け出し危なげない競馬で完勝した。２走前のさきたま杯でのクビ差２着を含め、浦和コースは【4-1-0-1】の実績。54キロは有利だし、前走から引き続き吉原騎手騎乗は頼もしい。

　アポロビビは転入後笠松グランプリ２着のみと依然足踏みの近況だが、さきたま杯では上がり37秒３など勝ち馬と並ぶメンバー最速。じっくりためれば穴の資格あり。

　リコーシーウルフは今夏1400ｍ２勝、勢いのある快速馬だが、初コース、それもダートグレード競走となると分が悪い。厳しい展開になりそうだし、胸を借りる立場。

　園田のエコロファルコンはＪＲＡ1600ｍ３勝。前走園田サマーカップ３着は1400ｍ、地方適性を探る上でもここへ向けてのステップと納得できる。成長力あふれる血統で、ここは迷いのない先行。

　クラティアラは短距離路線で成長株の３歳馬だが、ローカル重賞でもまだ勝ちがなく、今回いきなり古馬混合のダートグレード競走は厳しい。

　サダムスキャットはＪＲＡオープンから転入３戦してどう変わるか。ＪＲＡ４勝、本来自在型で1400ｍ【1-2-3-4】。南関向きで、もうひと皮むける血統。

【解説者の予想】

　ＪＲＡ勢の注目はドライスタウトだ。２歳時はデビューから無傷の３連勝で全日本２歳優駿を制した逸材。その後は休養もあって５戦してオープン特別１勝のみにとどまっているが、２月フェブラリーＳは２番人気４着の支持を受けたし、前走かきつばた記念もハナ差２着とはいえ勝ち馬とは2.5キロの斤量差。その勝ち馬ウィルソンテソーロが続くマーキュリーＣも制したことからレースレベルも水準以上の評価でいいだろう。わずか８戦のキャリアを思えばまだ上乗せも期待できるし、浦和初コースとはいえ【2-1-0-0】とベストの左回り1400ｍ戦。別定54キロも有利だ。
　いまや南関トップマイラーの地位を確定させたスマイルウィが、今回はダートグレード競走制覇を狙う。前走スパーキングサマーＣを制し重賞４勝目。３カ月ぶりの実戦だったが、いつもどおり緒戦から反応のいいレースぶりで、昨年から続く連続連対を10にのばした。休養前に今回と同舞台のさきたま杯クビ差２着はかしわ記念を挫跖で取り消し後。順調度に加えて斤量も54キロなら、さらに時計短縮も可能。
　ラプタスは３月の黒船賞以来半年ぶりの実戦。鉄砲は利くタイプではあるが、当日の気配には注目したい。オーロラテソーロは昨年８月のクラスターＣで勝利をあげて以降、地方コースでは３、４、３、４着。馬券に絡んだ２戦が大井1200ｍだけに今回は浦和1400ｍへの対応がカギを握りそう。今回はダートグレード競走に強い川田騎手を確保した点は心強い。アポロビビはスタート難もあり道中の位置どりは最後方近くになるが、反面その末脚は強烈で前走のクラスターＣなど上がり３ハロン34秒５をマーク。その前のさきたま杯４着も上がり最速タイで、常にマークは必要なタイプ。テイエムサウスダンは今年４戦すべて勝ち馬から２秒以上離されての大敗続き。今回３か月半ぶり、鞍上に内田博騎手を迎え進境に期待。

　◎（４）ドライスタウト
　○（３）スマイルウィ
　▲（２）ラプタス
　△（９）オーロラテソーロ
　△（７）アポロビビ
　△（８）テイエムサウスダン