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2023年7月12日   ジャパンダートダービー (大井競馬)  

大井競馬   第11レース   最後のJDDは大器ユティタムか、それともミックファイアの三冠か
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

14-2_ooikeiba.jpg【JRA所属馬の評価】

 ミトノオーは5戦4勝。重賞初挑戦となった前走の兵庫チャンピオンシップは、持ったまま6馬身差圧勝。度重なる不利を受けたオキザリス賞の敗戦を除けば、19年の勝ち馬クリソベリルとよく似た臨戦パターン。鞍上の武豊騎手はジャパンダートダービー4勝。重い馬場は苦にしないが、スピードもあり、今の大井の馬場は合うはず。

 ユティタムはデビュー戦でぺリエールの2着に敗れた後3連勝で通算4戦3勝。前走青竜Sは直線ひと気合で突き抜けた。父ジャスティファイは2018年の米三冠馬で6戦6勝で引退。気性面に不安も、ストライドが大きい馬で今の大井の馬場は合う。鞍上はダートグレード競走に強い川田騎手。

 オーロイプラータは芝の新馬戦でデビューした後、2戦目からダート転向。3戦目で初勝利を挙げ、ここまで通算9戦3勝。いずれも1800~2000mで後方から追い込み、距離適性は高く、末脚も確か。伏竜Sではミトノオーに5馬身差を付けられただけに、力関係と展開がカギになりそうだ。

 オマツリオトコは8戦3勝、3勝はいずれもダートで挙げたもの。兵庫ジュニアグランプリに勝ち、全日本2歳優駿はデルマソトガケにアタマ差の2着。今季ヒヤシンスS13着、芝のニュージーランドトロフィー14着と一息だが、前走のユニコーンSは6着も、初ブリンカーの効果もあり勝ち馬から0.7差、上がり第二位の36秒0と復調気配。2000mは長そう。

 キリンジは初勝利まで5戦を要したが、そこから連勝、そして前走の兵庫チャンピオンシップ2着。兵庫チャンピオンシップではミトノオーに6馬身差を付けられたが、昨年の勝ち馬ノットゥルノは兵庫チャンピオンシップでブリッツファングに8馬身差を付けられていたように、巻き返しの可能性は十分。ここも自慢の末脚を生かすレースで活路を見出したい。

 ゴライコウはJBC2歳優駿の勝ち馬。大外をひとまくりして突き抜けた。父は2012年の5着馬ホッコータルマエで、血統的にもいずれ中距離で本格化する可能性を秘めている。今回はUAEダービー12着後で、遠征帰りの状態面がカギになりそうだ。

 テーオーリカードは7戦3勝で、勝利はいずれもダート1800m。逃げ、2番手追走で渋太いレースをするが、スタートで出遅れると巻き返すことが出来ない。ミトノオーを筆頭に同型は揃うが、とにかく主導権を握りたい。

【地方所属馬の評価】

 ミックファイアは5戦5勝の南関東二冠馬。デビュー前からの持病である左後脚裂蹄を抱えながらも、羽田盃1分50秒9、東京ダービー2分4秒8と、時計の出やすい馬場ではあるが好タイムで勝っている。パドックでの歩様も良くないが、気にするほどではないだろう。近年の東京ダービー馬と比較してもエンジンが違う印象で、完全燃焼のレースなら三冠も有望。

 ブルマリンシェールは羽田盃、東京ダービーとも末脚勝負で健闘したが、現時点でダートグレード競走のレベルには大きく遠い。ペースが上がって追走が厳しくなりそうだ。

 ライズゾーンは東京湾カップの勝ち馬だが、鮮やかに見えた直線一気は前半推定35.8-後半42.1の乱ペースとなったからだろう。むしろ無欲の勝利という印象。続く前走の東京ダービーでは勝ち馬から3.2秒差の10着で、能力の基準はそこだろう。

 ドラケンは前走東京ダービーの裏番組である若竹賞で直線大外一気。羽田盃同様37秒台の上がりは武器だが、羽田盃2.0秒差6着が現状の力関係だろう。自慢の末脚も前半どこまで付いて行けるか次第だ。

【解説者の予想】

 現行体制での南関東クラシック、特にこのジャパンダートダービーは来年度より「ジャパンダートクラシック」と改称し10月上旬へと実施時期も移行するため今回が実質最後に。その終幕を飾るにふさわしいドラマに期待したい。

 ユティタムにスケールの大きさを感じる。デビュー戦こそ後にユニコーンSに勝つペリエールに敗れたが、約3か月の休養を挟んで臨んだ未勝利と、続く1勝クラスを連勝し2歳時3戦2勝。再び4か月半の休養を挟んだ前走の青竜Sは先に抜け出した2着馬に楽に並びかけると、直線気合をつけただけで2馬身半の差を付けた。520キロ級の雄大な馬体で父ジャスティファイは米三冠馬。ベストとは言えないが2000mも問題ないとみた。

 南関最大の関心事はミックファイアが無敗の三冠を達成できるかどうかだろう。羽田盃に続き東京ダービーも6馬身差の圧巻。三角前でヒーローコールが並びかけようとするもスッと反応し再び引き離し四角先頭、直線ではさらに加速し後続を置き去りにし、エンジンの違いをまざまざと見せ付けられた。時計の出る馬場ではあるが歴代最速タイムをマーク、それもまだ余力を感じただけにまだ底はみせていない。JRA勢のメンバーが揃いハードルは低くないが、三冠達成を期待したい。

 前走2勝クラス圧勝と勢いに乗るオーロイプラータだが、伏竜Sでは出遅れもあったがミトノオーには完敗。脚質的にも混戦が前提になりそうだが、その他との比較ではそれほど大きな差はない。

 もちろんミトノオーは軽視できないが、今回は目標になる不利の方が大きいか。オキザリス賞11着は度重なる不利で道中リズムを欠いたことが敗因で、それを除けば4戦4勝だし、今年3戦を逃げて快勝から、今回もハナは濃厚だ。後続の圧はきつそうだが、引き続き武豊騎手が熟練のペース判断で粘り込んでも不思議ない。

 ドバイ帰りのゴライコウも2歳時の実績から侮れないが、やはり気配待ちは否めない。ユニコーンS6着も終いの伸びは悪くなかったオマツリオトコは、距離延長に対応なら出番もありそう。

◎(5)ユティタム
○(6)ミックファイア
▲(4)オーロイプラータ
△(7)ミトノオー
△(8)ゴライコウ
△(9)オマツリオトコ

おすすめ買い目

馬単 5→6 6→5 5→4 4→5 5→7 7→5 6→4 4→6 5→8 5→9

 

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