Odds Park 競馬

　前開催にトリトン争覇、次開催に名港盃と重賞の狭間の開催のオープン特別とあって一線級は不在。ただ、その一歩手前の面々が集って、昇り馬あり復権を狙う馬あり、逃げ馬あり差し馬ありと多士済々だ。馬券的にはどこからでも狙っていける楽しめそうな一戦となった。馬券の軸としてはメイショウシルトが相応しいか。東海桜花賞、かきつばた記念では遠征馬や中央馬との対戦で苦杯を嘗めたが、笠松・飛山濃水杯で２着と軌道を修正。３月のアクアマリンオープン勝ちからもこのクラスでは一番頼りになる存在だろう。追い切りの動きから好調を保っており、ここも馬券圏外に去ることは想定しづらい。ただし、前回同様に何かにやられそうな気がするのも確か。そこで本命視したのはノボリスターリーだ。トリトン争覇では重賞級の壁を再び味わったが、オープン特別に降りて、得意の1500ｍに短縮、減量が効いて53キロで出られる。普段は休み休みの馬が続けて使えるのも強調材料で、好位からきっちり抜け出す構え。一発の期待はグリグリグリタロウやクジラでともに試金石の一戦だが、特に前者は差しが板に付いて主戦の山田祥騎手でどこまでやれるか。後者も連勝中の勢いがあって新人の大畑慧騎手との息も合ってきた様子。追い比べに持ち込めば51キロの軽量が生きるかも。前走の飛山濃水杯で重賞初制覇を果たしたヒロシゲウェーブも上位人気が予想されるが、斤量関係が不利だし、内枠をどう捌くかも気掛かり。力は認めても今回は押さえにとどめたい。1500ｍではひと差しがあるドリームスイーブルを３着の穴に一考したい。

◎(10)ノボリスターリー…トリトン争覇では再び重賞級の壁を痛感した格好だが、オープン特別なら話は別だろう。まだ体質面で弱さを抱えていて一回置きのローテで臨んでいただけに、続けて使えるのは状態面に不安がない証拠。1500ｍは（６１０１）と得意にしており、外枠なら他馬の出方を見ながら運べる利点もある。２キロ減の53キロで出られるのも相対的に有利で、勝ち負けの期待を寄せたい。

○(９)メイショウシルト…東海桜花賞、かきつばた記念と遠征馬や中央馬に苦杯を嘗めたが、前走の笠松・飛山濃水杯で２着と軌道を修正した。０秒１差及ばなかったものの、あらためて地力の高さは示した形。長らく好調が続いていただけにそろそろ疲れが気になる頃だが、追い切りの動きからはその辺りの不安は微塵も感じない。オープン特別なら大崩れの心配はなく、馬券の軸としては本命馬よりもむしろ上かも。

▲(８)グリグリグリタロウ…４月21日戦で差す形での勝利に手応えを掴んだが、５月５日戦は前有利の馬場に泣いて０秒１差の３着止まり。その後、得意の1500ｍで期待されたエメラルドオープンは馬場不良のため競走取り止め、前回は急遽の乗り替わりで持ち味を発揮できず。本来の調子を取り戻しており、ベストの舞台、主戦の山田祥騎手でどこまでやれるのかあらためて注目したい。突き抜ければ好配当の使者に。

△(７)クジラ…２月にＡ級に昇格後は６戦して掲示板が３回と善戦止まり。ただ、クラスに慣れ、気温の上昇とともに調子を上げて５月16日戦で後方一気を決めると、前走Ａ４組でも内から鋭伸。ロスなく捌いた大畑慧騎手の好プレーも光ったが、ここに来ての上昇度は侮れないものがある。人馬ともに勢いがあって51キロの恵量を生かせば伏兵以上の存在に。人気もなさそうだし無欲の追い込みでどこまでやれるか。

×(３)ヒロシゲウェーブ…４頭が横一線となった昇竜戦をモノにして弾みを付けて臨んだ飛山濃水杯だったが、４角手前で外から被され気味になる苦しい形から直線で渋太く盛り返して重賞初制覇。この中間も併せ馬で余裕十分の動きで好調をアピール。ただ、57.5キロを背負って斤量関係は不利だし、馬場傾向から内枠も気掛かりな材料だ。外めすんなりの形で良績が多いだけに、押さえに回すのも馬券作戦だろう。

×(１)ドリームスイーブル…２走前の昇竜戦でヒロシゲウェーブとハナ差の２着。前走は前後半50秒９－50秒３と不向きな流れでも直線で鋭伸して３着。現状は1500ｍがベターで、オープン特別でも流れさえ合えば引けを取らない。ただ、この枠だと一旦下げて外を回すロスが生じる。一か八かで内を突けばあわよくば勝ち負けも描けるが、砂の深い内を回るのはそれなりのリスクが伴う。外々なら３着があれば御の字か。