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参考にしたいのは砂を入れ替えた後のここ２年だが、一昨年は「追込(名古屋)→最前列イン２番手(金沢)→大外から先行(名古屋)」、昨年は「４番手差し(名古屋)→中位差し(金沢)→３番手(金沢)」。共に勝ち馬は直線差し切りを決めている。地元と東海勢の優劣もなく、内外もさほど関係ない傾向。また、臨戦過程に関しても前哨戦の出走資格が変わったこともあり以前のことは気にしなくていい。あまり「何が有利」と決めつけずに考えた方が良さそうだ。いずれにせよ、今季1500メートル以下では圧倒的な強さで全勝オヌシナニモノには逆らえない。同距離でレコードに０秒１差だった前走を見ても差す形になっても問題ないし、死角らしいものは見当たらない。ポイントは前哨戦スーパースプリント賞より遠征勢の先行馬が増える点。２着スターオブケリー、３着ボサノヴァにとって状況は厳しくなるが、共に攻め・仕上げは今回の方が上。遠征勢では先行ウィップラッシュが筆頭格も、差せる強味ある３歳馬ミトノシャルマン、２歳時が強かった素質馬シルバの浮上にも警戒を。

◎は(3)オヌシナニモノ。元中央オープン馬らしい強さで1500ｍ以下なら金沢に敵はいないかの今季４戦４勝。前哨戦で900ｍ。前と少し離れた位置から差す形も問題なしを実証し、昨年は調子を落とした要因の暑さも今のところ心配ない調整ぶりと姿。出脚も速いだけに位置を悪くすることもないはず。このメンバーなら力が違うはず。

〇は(1)スターオブケリー。このスプリント路線に参戦すべく転入。気難しさで手探りの調整・1500ｍの転入初戦こそ案外も、900ｍの前走はオヌシナニモノには完敗とはいえ２着確保で適性の高さを示した。今回は更に攻めた調整内容で臨むし、まだ上積みがあるはず。行き切るしかない１枠だが、最前列で戦えれば上位争い必至。

▲は(7)ボサノヴァ。気温が上がってからの方がいいタイプでもあり、再転入当初の３月と比べると見た目にも上向き。スプリント適性を示したとはいえ前走でスターオブケリーとの２着争いにアタマ差敗れたが、本馬も攻めを強化してきたし、内外が逆に。遠征勢に先行タイプがいることを思うと、この枠順は追い風になりそう。前走を下回ることはないはず。

△は(4)ウィップラッシュ。Ａ級入り後の名古屋920ｍは２着・２着・２着・１着。スプリンターとしての高い資質を示している先行馬で、適した舞台を求めての遠征と言える。輸送のない新競馬場で台頭した経緯あり、遠征で力を出し切れるかは気になるところだが、迷いのない積極策で上位争い必至。

注は(8)ミトノシャルマン。正直、この距離・相手でどのくらいやれるか未知数。前走のように出負けしてしまうと厳しくなるだけにスタートも鍵だが、名古屋・笠松の２・３歳重賞で常に上位争いの走力で、１キロ軽い斤量で戦えるのも魅力。先行激化なら浮上の可能性十分。

穴は(5)シルバ。２度の休養を経てＣ級の身だが、２歳時は後の重賞好走馬を問題にしなかった３連勝。素質自体は高い。未知の条件ではあるが、速さ負けしなければ好戦しても不思議ない。