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2021年12月15日   全日本2歳優駿 (川崎競馬)  

川崎競馬   第11レース   JBCから全日本へ 2歳王者アイスジャイアント
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

15-1_kawasaki.jpg【中央所属馬の評価】

 まず、JBC2歳優駿勝ち馬アイスジャイアントだ。2連勝とも豪快な末脚で勝利。新馬戦は2番手から、JBC2歳優駿は後方からと、2歳馬とすると「別格」を感じさせた。初のナイター競馬、そして初の小回り1600mにどう対応するか。母は2008年のクイーン賞3着馬。父ダンカークにとってこの馬は輸入後初の重賞勝ち産駒。鞍上の三浦騎手は2014年ディアドムスで制している。

 ドライスタウトはオキザリス賞の勝ち馬。同レースから臨んだ馬では、2016年シゲルコングの2着がある。道中2~3番手からの完璧な好位差しで2戦2勝。前走の1分23秒4は、斤量は異なるが翌日の銀嶺ステークス(3勝クラス)を凌ぐ時計。パワフルかつのびやかな走法で一気に頂点の可能性。初ナイター、初の小回りコースを戸崎騎手がどう導くか。

 コンバスチョンはデビューから一貫してダート路線を歩み3戦2勝。結果クビ差2着の前走兵庫ジュニアグランプリも、上がりは勝者を上回る38.6。末脚に魅力あり、血統からも1600mはベストだろう。小回り、左回りも経験済み。あとはナイターがどうか。

 セキフウは芝の新馬戦6着の後、2戦目からダートに転じ、ダート緒戦3着のあと3連勝で、兵庫ジュニアグランプリを制した。直線狭い馬群を割って出た前走など、瞬発力と闘志に特長がある。小回り、1600mは問題なし。左回りは経験済み。2017年ルヴァンスレーヴでこのレースを制している鞍上ミルコ・デムーロ騎手がどう持ち味を引き出すかだ。

 カイカノキセキは札幌芝1000mの新馬戦を56.9のレコードタイムで完勝し、続く函館2歳ステークスで2着。今回初ダートだが、勝てば1997年アグネスワールド以来の勝ち馬になる。血統背景からは可能性ある。

【地方所属馬の評価】

 地方勢で要注目はホッカイドウ競馬勢だ。
 シルトプレは鎌倉記念の勝ち馬。厳しい流れを早め先頭で押し切った。1500m1分33秒9は後のJBCクラシック勝ち馬ミューチャリーに次ぐ歴代2位の好タイム。現時点で高い完成度で、引き続き笹川騎手騎乗も好材料だ。。

 ナッジは1200~1800mまで様々な距離をこなしてホッカイドウ競馬4勝。1人気で2着の前走JBC2歳優駿も、厳しいインから最後までしっかり伸びた。実戦向きタイプで、今回は矢野騎手を早々に確保。巻き返し必至。

 モリデンブラックは近3走遠征競馬で、芝のクローバー賞8着(1.2差)、盛岡芝のジュニアグランプリは上がり36.4でキッチリ差し切り勝ち、そして前走南部駒賞は勝ち馬から3馬身差の3着だが完敗に近い。今回は補欠からの繰り上がりで出走。ダートでは他のホッカイドウ競馬勢とは力差がある。入着が目標。

 南関東勢も重賞勝ち馬が中心だ。
 浦和のノブレスノアはハイセイコー記念勝ち馬。初コースだった前走は後続の追い上げを二の足でしのぎ6戦5勝。今回は強敵相手でさらにハードルは高くなるが、ホーム、先手とアドバンテージもある。ハナを奪いあとは完全燃焼。

 同じく浦和のライアンは平和賞で接戦をしぶとく凌いで制した。父ディープインパクト、ダートのイメージは薄いが、切れとセンス、さらに勝負強さを受け継いでいる。川崎コースは2度目。外枠からスムーズにレースできれば。

 大井のプライルードはホッカイドウ競馬デビューで、栄冠賞2着、イノセントカップ2着で転入。前走は遠征のハンデを克服し兵庫ジュニアグランプリ3着。今回当然上積みが期待できるし、プレッシャーなく気楽に先行出来れば好結果も。。

 川崎のナインバイパーは前走若駒オープンを正攻法で圧勝したが、1600m1分45秒7とタイムは平凡の域を出ない。ここはチャレンジャーの立場で。

 兵庫のバウチェイサーは積極策、時計を詰めた前走兵庫ジュニアグランプリだが、結果ラストは力尽き4着。とはいえハイペースで逃げて0.5秒差なら悪くない。ホッカイドウ競馬デビューで、栄冠賞13着、イノセントカップ7着と差はあるが、前走からも成長は確か。

 高知のマリンスカイは高知4戦4勝ですべて8馬身差以上。レベルはさておき地元生え抜きはロマンがある。善戦期待。

【解説者の予想】

 19年ヴァケーション、20年アランバローズと最近2年は地方馬が連勝。近年地方馬のレベルアップを感じさせるのが、さて今年はどうなるか。
 JBC2歳優駿、兵庫ジュニアグランプリと、混合の2歳重賞はJRA勢が勝利。今回もその2レースの勝ち馬を含めて5頭が出走。その中でも中心はJBC2歳優駿を制したアイスジャイアントだろう。
 1戦1勝で臨んだそのJBCだったが、初コース、初右回り、さらに後方からの競馬を強いられながらも、38秒4の最速上がりをマークしての差し切り勝ち。レースセンスの高さを感じさせるには十分の結果だ。デビュー戦では前に行けたようにスピードも備え、おそらく距離短縮も問題ない。勝ちっぷりからはスケールの大きさを感じる。
 地方勢も互角。筆頭は5戦4勝のシルトプレ。特に初コース、初の左回りをものともせず、南関東期待のママママカロニ以下を下した鎌倉記念の勝ちタイム1分33秒9は歴代2位の好時計だった。初距離だが100m延長なら問題ないだろうし、なにより川崎コース、ナイターを経験しているのは心強い。
 ドライスタウトは繰り上がりでの出走だが、1200m、1400mをそれぞれ0.4、0.9と差を広げてのダート2戦2勝。距離延長は好材料で、初の川崎コース、小回りは課題だが、前走のレース振りからも素質は高い。
 ナッジは1700m戦になって3連勝し、前走JBC2歳優駿2着。鋭い決め手を秘め課題は1600mと左回り。兵庫ジュニアグランプリ2着のコンバスチョンは、クビ差とはいえ勝ちきれなかったことは不満だが、上がり3ハロンは最速で、キャリア3戦目なら評価を下げる内容でもない。2連勝の左回りで逆転の可能性は十分。セキフウはダート1400m3連勝で兵庫ジュニアグランプリ制覇。着差はわずかだが、直線での不利もありながらインから伸びて差し返すなど、勝負強さを感じる。今回1600mへの距離延長がカギ。カイカノキセキは芝3戦で1、2、5着だが、母はカイカヨソウで半姉は今年のロジータ記念馬カイカセンゲンなら、むしろダート変わり歓迎の可能性が高い。

 ◎(9)アイスジャイアント
 ○(11)シルトプレ
 ▲(10)ドライスタウト
 △(3)ナッジ
 △(5)コンバスチョン
 △(1)セキフウ
 △(8)カイカノキセキ

おすすめ買い目

馬単 9→11 11→9 9→10 10→9 9→3 3→9 11→10 10→11 9→5 9→1

 

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