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2021年7月20日   第25回 マーキュリーカップJpnIII オープンサラ系3歳以上 別定 (盛岡競馬)  

盛岡競馬   第10レース   悲願の重賞制覇へ!ヒストリーメイカー
全国公営競馬専門紙協会 エイカン

morioka02.jpg【中央所属馬の評価】

 マスターフェンサーは昨年の優勝馬。5月のブリリアントS(東京ダ2100m)2着→6月のスレイプニルS(東京ダ2100m)2着と、オープンに上がって惜敗が続いていたが、直線先に抜け出したデルマルーヴルを坂上でズバっと差し切り、初重賞勝ち。これをきっかけに白山大賞典(Jpn3)→名古屋グランプリ(Jpn2)と地方のグレード競走を3連勝。一気に本格化の波に乗った。その後3ヶ月の休養を挟み、今年は3月のダイオライト記念(Jpn2)から。結果は1番人気でダノンファラオの4着。続く5月の平安S(G3)は6番人気でオーヴェルニュの11着。今年は2戦凡退での盛岡遠征となる。

 デルマルーヴルは昨年の2着馬。名古屋グランプリ(Jpn2)勝ちがあるため、他馬より3キロ重い57キロを背負っての出走だった。レースは負担重量を意識したかのように向正面で一気に上昇し、直線抜け出したが、最後は前記したようにマスターフェンサーの決め脚に屈しての2着だった。その後、この1年間は日本テレビ盃(Jpn2)2着が目に付く程度だが、JBCクラシック(Jpn1)6着はクリソベリルから1.7秒差、東京大賞典(G1)8着はオメガパフュームから0.4秒差。一線級相手にそれなりの競馬はしており、今回のメンバーの中で一番強い相手と戦ってきたのはこの馬。

 ヒストリーメイカーは昨年の4着馬。3角で外から上げてきたデルマルーヴルに合わせる形で動いて4角先頭。積極的に勝ちを目指して、直線力尽きたという内容だった。その後のこの1年は重賞ばかり6戦して4・2・5・4・2・2着。2着3回はいずれも中央開催の1800m戦で、みやこS(G3)、マーチS(G3)、アンタレスS(G3)。それ以外の3戦は白山大賞典(Jpn3)がマスターフェンサーから1.1秒差の4着、浦和記念(Jpn2)がダノンファラオから0.5秒差の5着、東京大賞典(G1)はオメガパフュームと僅か0.1秒差の4着。最低でも見せ場は作っており、中央勢5頭の中では最高齢の7歳ながら、この馬自身、今がもっとも充実しているとの印象を受ける。

 バンクオブクラウズはまだキャリア14戦の4歳馬。3勝クラスの勝ち上がりが2月の金蹄S(東京ダ2100m)で、ただいまブリリアントS→スレイプニルSを連続2着とは、昨年のマスターフェンサーとまったく同様の成績、ステップとなっている。ただ、こちらはオープン初戦となった3月の名古屋大賞典(Jpn3)で逃げてクリンチャーの2着に粘っており、すでにこの路線通用のメドを立てている。また、盛岡の2000mとコース形態が酷似する東京2100mの実績馬はほぼ例外なく走る、というのがこのレースのこれまでの傾向。

 ラストマンはキャリア11戦の4歳馬。3月の上総S(中山ダ1800m)で3勝クラスを勝ち上がり、前走のブリリアントS7着がオープン入り初戦だった。前記した金蹄Sが勝ったバンクオブクラウズから3.2秒差の13着、ブリリアントSが2着のバンクオブクラウズから0.5秒差。現時点でここに入るとやや劣勢のイメージだが、キャリアは今回のメンバーで最少。まだまだこれからの馬と考えていいだろう。4勝中3勝が中山だが、2勝目は東京ダ2100mだから問題なし。父は盛岡2000mのダービーグランプリ(G1)をぶっちぎったゴールドアリュール。期待感はある。

【地方所属馬の評価】

 道営のクインズサターンは今年で8歳となった中央ダート5勝馬。グレード勝ちこそないが、2018年から2019年にかけては中央開催のグレード競走で2着2回、3着3回の実績馬。その後川崎を経由して昨年の夏に道営へ移籍。門別では6戦5勝。超スローペースとなった前走の赤レンガ記念(門別2000m)を2着と取りこぼした以外は負けていない、現役の道営最強馬。ここで中央馬と比較対象となるグレード競走は昨年11月の浦和記念(Jpn2)。5着のヒストリーメイカー、6着のデルマルーヴルからクビ+クビ差の8着でなだれ込んでおり、これをどう判断するかに。

 大井のホーリーブレイズは中央ダート5勝から昨年夏に大井に転じた7歳馬。地方移籍初戦の東京記念トライアル(大井2400m)をいきなり大差勝ち。そして前走の六甲盃(園田2400m)では逃げて3着。長い距離に自信のタイプとの印象を受ける。グレード競走は昨年9月の白山大賞典(Jpn3)で勝ったマスターフェンサーから2.7秒差、4着のヒストリーメイカーから1.6秒差の8着。5勝目は東京2100mでマークしており、盛岡への適性はありそう。

 岩手のエンパイアペガサスは2018年以来2度目の参戦。当時は勝ったミツバから2秒2差の7着だった。4歳時には浦和に移籍して報知グランプリカップ(船橋1800m)を勝ち、5歳時には遠征でオグリキャップ記念(笠松2500m)を大差でぶっちぎった実力馬。前走のみちのく大賞典(盛岡ダ2000m)の勝利で岩手の重賞は実に16勝目だが、どちらかと言えばパワーが要る水沢向きのタイプ。8歳となった現在、2018年の結果より上の成績を求めるのは少々厳しいだろう。

【解説者の予想】

 このレースの斤量加算方式は、G1勝ち馬5キロ増、G2勝ち馬3キロ増、G3勝ち馬1キロ増で、さらにグレード競走3勝で1キロ増。昨年はデルマルーヴルが他馬より3キロ重い57キロだったが、今年はマスターフェンサーがG2勝ち+グレード3勝で4キロ増の58キロ。昨年とは立場が逆転したわけだが、この2頭とも今年に入っての走りがもうひとつ。ならば54キロ勢から新たなグレード勝ち馬が誕生するのではないだろうか?
 ヒストリーメイカーはこの1年で重賞2着が3回。それで54キロで走れるのだから、今回の別定方式はこの馬に最も有利に作用している。続いてバンクオブクラウズ。東京2100mにおける実績を強調、そして今回はこの馬の単騎逃げが見込める顔ぶれ。さらに4歳の若さ。若さという点でラストマンも連下の資格ありとみた。地方馬ではクインズサターン。直近のグレード競走である浦和記念は8着だったが、トリッキーな浦和コースより広い盛岡の方が合っているタイプだろう。

 ◎(9)ヒストリーメイカー
 ○(3)バンクオブクラウズ
 ▲(2)マスターフェンサー
 △(11)デルマルーヴル
 △(7)ラストマン
 △(1)クインズサターン
 △(13)ホーリーブレイズ

おすすめ買い目

馬単 9→3 9→2 9→11 9→7 9→1 9→13

 

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