Odds Park 競馬

《レースの展望》昨年の覇者であり、長丁場の重賞路線で通算６勝の輝かしい実績を誇る瀬戸内の快速王クラマテングが安全パイかもしれないが、そのクラマ相手に逆転戴冠をもくろむのがナリタチャレンジだ。典型的なステイヤーで待ち望んだ2600メートルの長丁場。ゆったと余裕を持って乗れるスタミナ戦で早めに動き、自慢の破壊力で決着をつけるか。リーディングジョッキー、三村展久のスーパープレイに注目だ。もう１頭、怖いのが道営育ちの長距離砲カゼノコウテイだ。終いのパワーに威力があり、道中折り合えば一発ムードが充満。他では４歳の赤い鬼脚フレアリングマリー、バテない強みでヒルノラディアンのしぶとい脚にも警戒が必要だろう。

《レース展開》スロー
先行＿＿⑦⑧
好位＿＿④⑧⑨
中団＿＿③①⑤
後方＿＿⑩②

◎ナリタチャレンジ　《逆転戴冠だ》　クラマテングの逃走連覇へ大きく立ちはだかる魅惑のパワフルヒッター。前走は「太くなるタイプで大賞典前にひと叩きほしかった」（那俄性師）のが本音だし、距離がマイルであれだけスローでは結果もやむを得まい。持久力勝負の2600で逆襲。

○クラマテング　《最強ステイヤー》　昨年の覇者であり、桜花賞で３連覇、菊花賞連覇を果たした瀬戸内の最強ステイヤーー。昨年の菊連覇を成し遂げた時点から大賞典連覇へ盤石のローテを確立。昨年同様、スタートから超スローに持ち込んでスピーを完全燃焼か。黄金の逃げ披露。

▲カゼノコウテイ　《スタミナ十分》　道営の重賞路線で名脇役として君臨した経歴を誇り、スタミナ勝負に絶対的な自信を持つ長距離砲。ゆったり乗れる2600の長丁場でパワーが一気さく裂か。気難しい面さえでなければ距離的にキナ臭いムードだ。

△フレアリングマリー　《最大惑星》　オープンに新風を吹き込む４歳の赤い鬼脚。体に似合わないスタミナを備えており、一旦エンジンが掛かってからの瞬発力、勝負強さは掛け値なしに一級品。馬体もふっくらしてムードそのものも最高。最大惑星だろう。

×ヒルノラディアン　《バテない脚》　キングヘイローの産駒で中距離指向の脚質だが、好位、中団に構えてバテない脚が武器で崩れない点が頼もしい。那俄性師も「最近の中では一番の出来」と仕上げに太鼓判。好配狙いならこの馬か。

　ストロングジョイス　《善戦可能》　スリムな体つきの牝馬でタイプ的には中距離派だが、菊花賞では攻めの競馬に徹して３着奮闘。菊花賞３着の実績からも軽々しく扱うのは危険か。押さえ程度には考えたいところだ。

　ウィークリーショウ　《乱戦待ち》　格下のイメージだが、終い切れる脚の持ち主。2600㍍の長丁場で...

　ファイトオングラス　《昨年３着》　昨年の３着馬だが、昨今がインパクトに欠ける走り。入着あれば...。

　エンジェルブレス《力関係が...》ゲートが甘く、道中掛かる悪癖。2600のスタミナ戦では持久力が...。

　フェアームーラン《動き硬く...》菊花賞の２着馬だが、歩様悪化でトーンダウン。今回も調整不足で。

《福山大賞典・厩舎直撃インタビュー》
↑クラマテング（仕上げは完璧だ）
世良助手「早くからここ一本狙いで
仕上げてきたし、出来はパーフェク
ト。超スローの逃げで連覇狙える」

↑ナリタチャレンジ（2600は歓迎）
那俄性師「前走を叩いて態勢完了。
長い脚を使えるのでスタミナ勝負の
2600もおあつらえ向き。Ｖ線上だ」

→ストロングジョイス（距離微妙）
広川助手「攻めの感触は良好だが、
体つきがスリム。長丁場はどうか」

↑カゼノコウテイ（長丁場は得意）
岡崎騎手「前走は忙しい競馬のマイ
ルで不完全燃焼。典型的なステイヤ
ーで2600は大歓迎。能力も高く...」

↑フレアリングマリー（魅力十分）
石井知助手「オープンでどこまでや
れるかだが、体の割りにスタミナは
十分。未知の魅力があり、好戦も」

↑ヒルノラディアン（出来急上昇）
那俄性師「今季は気合が充実し、ム
ード最高。あとは2600の対応力だ」

→ウィークリーショウ（乱戦待ち）
木村助手「動きは合格点。2600も合
いそうだが、あくまで乱戦待ちで」

→ファイトオングラス（相手が...）
倉永助手「寒さに強いタイプで出来
良好も、最強クラスで力関係が...」

→エンジェルブレス（役者揃った）
鎌本助手「冬場になって上向く一方
も、メンバー強力。あくまで無欲」

→フェアームーラン（状態面が...）
柳井師「今季も硬さが気がかりな材
料。昨年の菊花賞ほどではなく...」

《調教タイムと状態》
①エンジェルブレス　 ○◎○ →
前良 藤本 559 408 268 119 直強め
※強調点はないが、力強い動きで引
き続き安定した出来。前回並み。

②ウィークリーショウ ◎◎○ →
前稍 助手 514 386 259 121 強め
25良 助手 内回 350 246 126 馬なり
28良 助手 *529*394*265*119 強め
30良 助手 内回 350 246 122 強め
※この馬なりに順調な出来を保って
おり、いい意味の平行線。順調だ。

③フェアームーラン　 ◎○○ →
前良 渡辺博 588 441 301 137 馬なり
※全体的に動きが硬く、昨年の菊花
賞ほどの勢いに欠ける。平凡で...。

④ヒルノラディアン　 ○◎○ →
前良 松井 594 424 278 126 馬なり
28良 松井 460 308 143 馬なり
※コズミ気味に映るが、これはいつ
ものことで問題なし。気合が充実。

⑤ファイトオングラス ◎○○ →
前良 助手 563 409 278 129 強め
※冬場になって毛づやが一変し、ム
ードは良好。脚捌きもシャープ。

⑥カゼノコウテイ　　 ◎◎○ →
前良 岡崎 511 384 260 116 馬なり
※気難しい面もあるが、馬体パワフ
ルで豪快なフットワーク。Ｖ態勢。

⑦クラマテング　　　 ◎●◎ ↑■
前良 嬉 535 396 267 119 叩一杯
30良 嬉 484 319 147 馬なり
※ここへ備え、盤石の仕上げ。毛づ
やが映え、気分も乗って出来満点。

⑧ストロングジョイス ○○◎ →
前良 助手 551 386 254 111 直一杯
25良 助手 326 148 馬なり
※トモの送りに不満も、前回並みで
出来落ちは感じない。及第点で...。

⑨フレアリングマリー ◎◎◎ ↑
前良 楢崎 383 250 107 一杯
※馬体の落ち込みなく、追い出して
からの反応も実に鋭い。好体調だ。

⑩ナリタチャレンジ　 ◎○◎ ↑
前良 三村 433 275 113 直強め
28良 三村 599 434 289*127 馬なり
※回を追うごとに歩様にスムーズさ
がアップ。迫力の動きが好印象だ。